熱貫流率・熱抵抗値との違い


熱貫流率・熱抵抗値は計算が簡単
熱貫流率や熱抵抗値は、熱損失係数の計算と比較すると、計算が単純で計算量も少なく、計算がしやすくなっています。面積や気積も計算には必要ありませんので、断熱材の種類と厚さがわかれば、計算が可能です。
熱損失係数は、図面から気積や各部位の面積を算出する必要がありますし、部位ごとに計算方法が異なりますので、部位や断熱方法などに気をつけながら分けて計算しなければなりません。そのため、熱損失係数は、熱貫流率などの計算と比較して、計算方法が複雑になり、計算量も多くなります。
熱貫流率・熱抵抗値は面積を考慮できない
熱貫流率や熱抵抗値は、使用している材料そのもの、または材料構成の断熱性能を判断することができます。ただし、面積が考慮されていないため、実際の住宅の省エネ性と異なる結果になる場合があります。

例えば、省エネ基準の仕様基準(熱貫流率や熱抵抗値の基準値)をすべてクリアしている住宅があります。この住宅は開放的な住宅を好む方のために設計したために、非常に窓面積が大きい住宅になりました。この住宅は省エネ基準をクリアしていますが、冬暖かく夏涼しく、省エネな住宅になるでしょうか?
窓の断熱性能や日射遮蔽性能にもよりますが、おそらく、冬は窓から大量に熱が損失し、夏は窓から日射が大量に入り室温が上昇する可能性がありますので、あまり省エネとはいえない住宅になる可能性があります。このようなことは、熱貫流率や熱抵抗の計算結果からは判断することはできません。熱損失係数は面積を考慮することができるため、上記のような住宅では住宅全体の熱損失量が大きくなり、省エネ基準をクリアできなくなる可能性があります。

住宅の断熱性能をよくするためには、断熱材・窓・気密などの性能のバランスが大切です。これらのバランスを数値的に判断するために、熱損失係数は有効です。
熱貫流率などの仕様基準は断熱仕様が過剰になりがち
熱貫流率や熱抵抗値の基準値は、仕様基準といわれていて、熱損失係数のように面倒な計算をしなくても、基準の判定をすることができます。ただし、仕様基準の場合は、熱損失係数などの性能基準と比較すると安全側の基準になっています。そのため、仕様基準は性能基準よりも断熱性能が過剰になりがちです。
熱貫流率などの仕様基準はすべての部位の基準をクリアする必要がある
仕様基準ではすべての部位の基準値をクリアすることが必要なため、断熱性能が弱い部位が一つでもあると基準をクリアすることができません。性能基準では断熱性能が弱い部位があっても、住宅全体でカバーできるため、基準をクリアしやすくなります。


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